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ローゼンメイデン+姉、ちゃんとしようよっのコラボ
ぼくは「姉、ちゃんとしようよっ」というギャルゲーはプレイしたことがありません。
なぜならぼくは姉歯姉派ではなくて妹派だから(ぉ

でも、PLASTIC ERASERというサイトさんで描かれている、ローゼンメイデンキャラを姉にしてみました!という発想は斬新で素敵。
そして萌え。
そしてアホw

そんなアホ具合に触発され、ローゼンメイデンの(一応)ヒロインである真紅を、主人公の姉にしてみた!というSSを書いてみました。
同サイトさんに投稿してみたところ、結構評判が良くて大変嬉しかったです(世界じゃそれを社交辞令と呼ぶんだぜ!)

短い話なので、ここにも載せておこうかと思います。
ローゼンネタを知らない人でもそれなりに読めるようにはしたつもりです。



***********************************
「わわっ、もうこんな時間になってるです!行ってくるですぅ!」

ドタン!

「翠星石待ってよ!カバン忘れてるって!」

「サンキューですぅ!」

バタン!

「待ってなのぅ。雛も一緒に行くのぅ!」

ガタン!

……桜田家の朝はいつも騒々しい。
ぼくは受験勉強で夜遅くまで起きていたからまだ眠いってのに、大学生の姉ちゃんたちの喧騒に眠りを妨げられる。
もぞもぞとベッドの中で体を動かしてから枕もとの時計に目をやった。

「……もうすぐ10時か」

いくら学校に行く必要がないとはいえ、こんな時間まで寝ているのはあまり良い生活とは言えない。
仕方なく体を起こして伸びをしたところで、あることに気づいた。
うちにいる、大学に行かなくてはならない姉ちゃんは全部で4人だ。
だがさっき出かけていった姉ちゃんは3人。

「またサボッてんのかな……」

下の階から微かに聞こえるテレビの音を耳にしてそれを確信し、ぼくは部屋を出て階段を下りていった。

『―――やあ、久しぶりだね。くんくん探偵』

『あっ、あなたはアルマジロ伯爵!』

『そんなに警戒しないでくれたまえ。私はあれから心を入れ替えたのだよ…。
 どうだね?お茶でも一杯』

「あのさあ……」

「いけないっ、くんくん!それは伯爵の罠に違いないわ!」

ぼくが話しかけようとしても、彼女はまったく気づかずにテレビに見入っている。

「大学生にもなって『くんくん』を見てるのはいい加減どうかと思うんだけど…って聞いちゃいねぇ。
 あと、テレビ見ながら独り言を叫ぶのもかなり気になるな…」

10時にもなれば番組は終わる。
仕方ないのでぼくは朝食でも食べて、終わるのを待つことにした。

「ふぅ、次回に続いたわね……で、ジュン。私に何の用かしら?」

姉ちゃんは最初からぼくの存在に気づいていたらしい。
気づいた上で無視を決め込むなんて真紅姉ちゃんらしいタチの悪さだ。
まあ気づかない方がおかしいが…。

「他のみんなは大学に行ったけど、真紅姉ちゃんは今日は行かなくていいの?」

「ええ」

「ふーん……」

ぼくは残り僅かになったパンをくわえながら、疑わしげな視線を姉ちゃんに向けた。

「休講なの?」

「自主休講よ」

「それをサボリって言うと思うんだけど」

ぼくがそう言うと、ちょっとムッとしたようだ。

「私がどうしようが別に関係のないことでしょ!今日中にあの本を読み終えてしまいたいのよ」

真紅姉ちゃんは根っからのミステリーマニアで、いつもその手の小説を読み耽っている。
その一環として『くんくん』も見ているとのことだ。

「―――それに」

そこで何故か姉ちゃんは視線をぼくから逸らしてしまった。

「今日は他のお姉さま方が皆、出払っているのよ?
 こういう機会はあまりないの。いつも誰かが家に残ったりしていて、私は五女だからって…」

「……つまり何が言いたいのさ」

姉ちゃんが何やらごにょごにょと呟いている間にぼくは既に朝食を食べ終わってしまった。
なにかとやらなければならないことがあるので席を立ちたいのだが、どうもそれを許してくれそうにない。

「ジュンの私生活について、私はあまり詳しく知らないでしょう?
 だからちゃんとした生活を送っているのかどうか、今日は真紅自らが付きっ切りになって、この目で確かめてあげるわ」

必死の物言いに、なんだかぼくはおかしくなって笑ってしまった。

「何がおかしいって言うの!失礼な弟だわ!」

「だっておかしいじゃないか。詳しく知らないって、同じ家に住んでいるんだから大体のことは知っているだろ?」

「でも昼間のことはほとんど知らないわ」

「だからって……」

徐々に詰め寄ってくる姉ちゃんに、ぼくは半身だけ後ずさってしまった。
ちょうど上目遣いをされる位置づけになり、さすがのぼくもちょっとだけドキッとする。

「ダメ……なの?」

そんな風に言われたら、もう断れるはずがなかった。

「……わかったよ。そのかわりあまり勉強の邪魔はしないでくれよ」

ぼくのその言葉にほっとしたのか、姉ちゃんは珍しく優しい笑顔で「ありがとう」と答えた。


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ハイおしまい。
マターリって感じです。
もし時間的余裕があれば、続きを書いてゲーム化したいですねw
by icemintken | 2005-12-06 15:03
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